SSHDとは?そのメリット、デメリットは?
SSHD(ソリッドステートハイブリッドドライブ)とは?
簡単に言ってしまうと、「HDD(ハードディスクドライブ)」に「小型のSSD(ソリッドステートドライブ)」を搭載させた記憶デバイス(ストレージ)のことです。
(ちなみにSSHDは、ハイブリッドHDD(ハイブリッドハードディスクドライブ)と呼ばれることもあります。)
小型のSSDとは何なのかというと、NAND型フラッシュメモリと呼ばれるもので、これはSSDと同じ記憶デバイスです。
つまり、SSHDは「HDD」に「フラッシュメモリ」をくっつけたものとイメージすればわかりやすいと思います。下の画像がSSHDです。
HDDにNAND型フラッシュメモリを搭載させて、SSDよりも安くて、HDDよりも高速にしたものがSSHDです。
言うならば、SSDとHDDのいいところ取りを目指した位置づけのストレージがSSHDです。
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■SSHDのメリット
- SSDよりも値段が安い
- HDDよりも動作速度を早くできる
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■SSHDのデメリット
- SSDと全く同じ性能というわけにはいかない
- BTOパソコンの場合、対応しているモデルが限られる
- SSDと比べると重さがあり、耐衝撃性でも劣る
カスタマイズ注文ができるBTOメーカーで注文する場合であっても、どのノートパソコンでもSSHDで注文できるわけではありません。
特にミニノートパソコンとなると、SSHD搭載モデルはあまり見かけませんね。本体が小さい分カスマイズの範囲を限定させているのかもしれません。
目次
SSHDはよく使うデータを保存して高速化させる
SSHDのフラッシュメモリ部分はそれほど容量が大きいわけではありませんので、データの保存は基本的にはHDDの部分に保存されることになります。
SSHDは、フラッシュメモリ部分によく使われるデータを保存(キャッシュ)していくことで、高速化をさせます。
例えば、ノートパソコンは使うたびに起動させますから、何度か使えば起動速度が最初と比べて早くなります。
また、よく使うアプリケーションの起動時間も早くなります。
もっとも、使うたびに早くなるとはいっても、もちろん上限はありますが(笑)
SSHDはコスパが高い
BTOパソコンであっても、SSHD搭載を選択できるモデルはまだ少数派ですね。
選択できる場合は、HDDと比べてもそこまで値段が高くならない印象です。
1例を挙げると、レノボのE450でカスタマイズ注文する場合、3000円代でHDDからSSHDにアップグレードすることができます(※価格は変更になっている可能性があります。)
大容量が欲しい時にSSHDの出番?
例えば、ノートパソコンで動画編集をするような場合は、動画の容量が大きいため、書き出し先のストレージに、ある程度の容量が欲しいところです。
その時に、大容量SSDだとまだ値段が高いので、SSHDが候補として浮上してくるわけです。
ただ、そんなメリットだらけのようなSSHDも、全くSSDと同じというわけではありません。
SSDと全く同じ性能というわけにはいきませんが、
「大きな容量が欲しいが、SSDだと値段が高い!」
という場合には良い選択肢でしょう。
SSHDは、あくまでHDDに保存するので、耐衝撃性や重さの面でも不利
上にも書きました通り、SSHDは、あくまでHDD(ハードディスクドライブ)にデータを保存します。
つまり、パソコン内にHDDがあるということなので、SSDと比べると耐衝撃性や重さの面で不利です。
SSHDのHDDの部分は、ディスクを回転させてデータを書き込むため、ディスク部分や回転させるモーターの重さがあるので、SSDよりも重量が重くなってしまいます。
また、SSHDはディスクにデータを保存しているため、耐衝撃性がSSDよりも劣ります(SSDは、チップにデータを保存)。
SSD搭載のノートパソコンでも、だいぶ安くなってきた
2016年に入ってきてから、SSD搭載のノートパソコンもだいぶ安くなってきました。
SSHDはコストパフォーマンスに優れるとは言っても、SSDとは同じものではありません。
ノートパソコンをより高速に、持ち運びも楽に使いたいのでしたら、SSDを搭載したノートパソコンを選ぶ方がよいです。