【旧モデル】HP Spectre x360 15(2019年モデル)の実機レビュー!幅広く使えすぎ!購入前の注意点は?
「HP Spectre x360 15(2019年モデル)」の実機レビューをお届けします。
なお、このレビューは旧モデルのレビューです。ニューモデルの実機レビューは以下からどうぞ↓↓↓
HP Spectre x360 15の実機レビュー!ただのクリエイティブ向けではない、幅広く使えるクリエイター向けノートPC!
「レビューを全部読む時間がない!」
という方のために、レビューしてわかった「おすすめポイント・特徴」と「注意点など」を、最初に挙げておきます。
- 5つのモードで使える
- アクティブペンに対応(アクティブペンも付属)
- ファンの動作をコントロールできるシステムを搭載。静かな場所でも排気音を気にせず作業できる。
- プライバシースイッチで、カメラを物理的に無効化できる。遠隔操作で盗撮される心配なし。
- 4K解像度のIPS液晶だから、とにかくディスプレイが綺麗
- CPU性能が高い!3Dゲームもある程度プレイできる
- 外観がクールで高級感がある
■「HP Spectre x360 15」のおすすめポイント・特徴
- キーボードの取り外しはできない
- 性能が高い分、価格も安くはない
■注意点など
かなり幅広い用途に使える、よいノートパソコンです。
⇒ 「HP Spectre x360 15」を公式サイトで見てみる
■HP Spectre x360 15のスペック
液晶 | 15.6インチ IPS・光沢液晶、タッチディスプレイ、解像度:4K |
---|---|
CPU | インテル Core i7-8750H |
グラフィックス | NVIDIA GeForce GTX 1050Ti with MAX-Q Design |
メモリ | 16GB |
ストレージ | SSD:512GB / 1TB |
バッテリー駆動時間 | 最大 約13時間45分 |
サイズ | 約 359×249×19.0(最薄部)- 21.0(最厚部)mm |
重量 | 約 2.17kg |
なお、旧モデル(HP Spectre 15 x360-ch000)のレビューは以下のページに記載しています。
旧モデルもまだ販売されているので、購入を検討している方は、参考にどうぞ。
↓目次で、ある程度の内容がご確認いただけます(クリックすると、その項目に飛びます)。
目次
★おすすめポイント・特徴をくわしく解説!★
▶「HP Spectre x360 15」の5つのモード
「HP Spectre x360 15」は、
- ノートブックモード
- タブレットモード
- スタンドモード
- テントモード
- フラットモード
の5つのモードに切り替えて使うことができます。シーンに合わせて使うと、より便利にSpectre x360 15を使えます。
ノートブックモード
ノートブックモードは、その名の通り、普通のノートパソコンのモードです。
タブレットモード
折りたたんでタブレット形状にできます(※キーボードの取り外しはできません)。
誰かに画面を見せつつ使ったり、Spectreアクティブペンで描いたりするときに便利。
スタンドモード
スタンドモードは、ゴロンと横になって動画を見たいときなどに便利。
ディスプレイの角度を平行に近くすれば、ペンを使うときにも便利なモードです。
テントモード
テントモードは、狭いスペースに角度をつけて置きたいときや、フルサイズのキーボードを使いたいときなどに便利。
▲テントモードの形状をいかして「自宅やオフィスでは、使いやすいキーボードを使う」ということもできます
フラットモード
フラットモードは、ミーティングなどで対面の人に画面を見せたりするのに便利。
▶Spectreアクティブペンに対応
Spectre x360 15は、Spectreアクティブペンに対応しています。
※本格的にイラストを描くのには不向きな印象
Spectreアクティブペンで、イラストを描いてみて使い心地をたしかめてみました。
描きはじめに、ペンにカーソルがついてくるのが少し遅れるので、描きはじめにハネのような線が入ってしまいやすかったです。
▲描きはじめにペン先の位置とカーソル位置が少しズレるので、ハネのようなものが入ってしまいやすい。
そのため、本格的にイラストを描くのには不向きかなと思います。
ラフイラストを描いたり、修正指示を入れなどには問題なく使えます。
ディスプレイはゴリラガラスなので、ペン傷は付きづらいですが、ツルツルしているためペンにグリップをきかせづらく、線が手ブレしやすいと感じました。
Spectreアクティブペン2が付属
Spectreアクティブペン2が付属しているので、別途購入の必要がありません。
▲Spectreアクティブペン2
Spectreアクティブペン2は充電式です。USBケーブルで充電して使います。
▶HP Command Centerで排気音のコントロールが可能。静かな場所でも周囲を気にせず使える
「HP Spectre x360 15」には、HP Command Centerというアプリケーションがインストールされています。
このアプリのサーマルプロファイルの設定でファンの動作をコントロール可能です。
たとえば、静かな図書館や自習室などで排気音が気になるときは、「クワイエッドモード」に切り替えれば、ファンがオフまたは低速になるので静かになります。
- 1:推奨モード(自動)
- 2:パフォーマンスモード
- 3:クーラーモード
- 4:クワイエッドモード
⇒ 自動的にパフォーマンスを最適化。普段は無音ですが、負荷がかかるとファン音が激しくなることも。
⇒ パフォーマンスを最大限発揮するモード。負荷がかかるとそれなりにうるさくなることも。
電源に接続しているときのみ利用可能(電源に接続していないときのこのモードを選択すると、外部電源に接続してくださいというメッセージが表示されます)。
⇒冷却するためにファンを動かすモードなので、ファン音がなります。
⇒ファンをオフになるか、最低限の速度で動くモード。ファン音が静かになりますが、CPUパフォーマンスは落ちます。
パフォーマンスモードだと、どれくらい排気音が鳴るのか一応チェック
パフォーマンスモードで負荷がかかったときに、どれくらいうるさくなるのか試してみました。
それほど負荷がかかっていない状態では、無音でした。
大きく負荷がかかっているときは「キュイーン」という音がして、47.9db前後の音が鳴りました。
サイズのわりには、大きな排気音は出にくい印象です(計測のために大きな排気音を出すのが大変なくらいです笑)
■騒音(デシベル数)の目安
かなりうるさい | 70db | 騒々しい事務所の中 |
---|---|---|
うるさい | 60db | 走行中の自動車内、普通の会話 |
普通 | 50db | 静かな事務所 |
静か | 40db | 閑静な住宅街、図書館 |
とても静か | 30db | 深夜の郊外 |
ほとんど聞こえない | 20db | 雪のふる音 |
※表はあくまで目安です。
HP Spectre x360 15は、本体左右に排気孔が大きくとられています。
そのため排熱に余裕があり、排気音が大きくなりにくいのかもしれません。
▶プライバシースイッチでカメラの回路を物理的に遮断できる
「HP Spectre x360 15」は、右側面に物理的にカメラの回路を遮断できる「プライバシースイッチ」を搭載しています。
▲フルHDのWEBカメラ。プライバシースイッチでこれを物理的にオフにできる。
↓カメラのアプリを起動し、自分(ここではシャチのぬいぐるみ)が写っている状態。
↓プライバシースイッチでカメラをオフにすると、カメラの回路が遮断されて「カメラが見つかりません」という表示に切り替わります。
カメラなどのアプリを使っていなくても、プライバシースイッチを切り替えると ↓このような表示がでるので、オン・オフが画面上で確認できます。
↓カメラが回路上にあるときは、デバイスマネージャーにもカメラが表示されていますが・・・
↓プライバシースイッチを切り替えると、デバイスマネージャーからもカメラが消えます。
ここからも、カメラが物理的に遮断されていることがわかります。
カメラが正面にあると、盗撮などが心配で、ふせんをカメラに貼ったりする方もいるかもしれませんが(私もです)、これでカメラをふせんで隠す必要はありません(笑)
▶液晶ディスプレイ
IPS液晶で発色がよい。視野角も広い
視野角をチェックしてみます。結論からいうと、IPS液晶ということもあり、視野角は広いです。
4Kディスプレイということもあって、とにかくキレイです。
▲横から角度をつけて見たところ
▲上から角度をつけて見たところ
視野角は十分すぎるくらい広いです。
グレア(光沢)液晶なので映り込みはしやすい(低反射フィルムを貼って対策可能)
「HP Spectre x360 15」の液晶は、鮮やかで綺麗な液晶ではありますが、グレア液晶(光沢液晶)なので映り込みはしやすいです。
画面の映り込みやテカリが気になる場合は、低反射タイプの液晶保護フィルムを貼るとよいでしょう。
Spectre x360 15をオンラインストアで購入するときに、専用の「低反射タイプの液晶保護フィルム」も一緒に買うことができます。
※ただし、フィルムを貼ると「発色具合」や「ペンの描き味」は多少変化します。
液晶保護フィルムだけ後から買うこともできます。
▶CPU、SSDの性能チェック
CPUの性能はかなり高い
CPUは「インテル Core i7-8750H プロセッサー」です。
パスマークのCPUパフォーマンステストでは、13756という高い数値が出ました。
ビジネス用途などでは、十分すぎるほどの性能です。ビジネス用途だけでなく、クリエイティブな用途にも幅広く使えるでしょう。
メモリも16GBですから、いろいろな作業がサクサクできます。
SSDのデータ転送速度も速い
高速なPCI Express/NVMe接続のSSDだけあって、データ転送速度もかなり高速です。
SSD情報
東芝製のSSDでした。
※同じ型番のノートパソコンでも、上記とは異なるメーカーのSSDが搭載されている可能性もあります。
動画編集や3Dゲームもある程度こなせるグラフィックス性能
HP Spectre x360 15は、グラフィックスに「NVIDIA GeForce GTX 1050Ti with Max-Q Design」を搭載しているので、動画編集や3Dゲームもある程度こなせます。
※ただし、このノートパソコンは4Kディスプレイですが、4K画質でゲームをプレイするとなると、ゲームによっては厳しいでしょう。
(4Kは、フルHDの4倍の解像度なので、かなり重くなります)
少しテストした結果は、
■ファイナルファンタジー14:紅蓮のリベレーター
1920×1080 | 非常に快適 |
---|---|
3840×2160 | やや快適 |
■ファイナルファンタジー15
1920×1080 軽量品質 | やや快適 |
---|---|
1920×1080 標準品質 | 普通 |
3840×2160 軽量品質 | 動作困難 |
3DMarkのスコア
Cloud Gate | 21734 |
---|---|
Sky Diver | 20174 |
Fire Srtike | 6646 |
Time Spy | 2456 |
これらの結果をみると、以下のような印象です。
軽いゲーム | 余裕あり |
---|---|
やや重いゲーム | フルHD画質ならプレイできそう。4K画質は厳しめ。 |
重いゲーム | 画質を落とせばプレイできるかも? |
※あくまで個人的な印象です。
FF15などの重い3Dゲームでなければをプレイできそうです。
▶外観
高級感のあるラグジュアリーなルックス
HP「Spectre x360 15」のボディカラーは「アッシュブラック」1色のみです。
アルミニウム削りだしのボディで、高級感があります。
安っぽさはなく、ラグジュアリーという感じのイメージです。
側面がエメラルドのようにカットされていて、旧モデルよりも高級感が増しています。
ゴールドに輝くHPのロゴが、よいアクセントになっています。
アルミ削り出しのボディなので、キズが付きやすそうな印象があるかもしれませんが、キズをつきにくくするコーティングがしてあるそうです。
★その他の点も解説★
▶スピーカー
音抜けがよく、広がりのあるサウンド
「HP Spectre x360 15」は、オーディオメーカーBang & Olufsen(バング&オルフセン)と共同チューニングしたクアッドスピーカー(4つのスピーカー)を搭載しています。
▲キーボードの上側にスピーカー
▲底面の手前側 左右にもスピーカー
※本体底面にもスピーカーが付いているので、きちんと音が跳ね返るような硬いテーブルなどに置くのがよいです。
高音が少しきわ立つ感じの音ですが、オーディオメーカーと共同開発というだけあり、音抜けがよく広がりがあります。
スピーカーのスペースを大きくとっているだけあって、ノートパソコンとしてはかなり良い音です。
音質に強いこだわりがなければ、別途スピーカーを買わなくても満足できると思います。
▶キーボード
軽い力で打てるキーボード。テンキーも使いやすい
▲クリックで拡大
キーボードはしっかりと作られており、タイピング時にタワミを感じることはありませんでした。
ストローク幅は浅いですが、タイピングしたときに適度に重さを持たせてあるので、打ちづらくは感じません。
ボタンの大きさも程よいですし、慣れれば軽い力で早くタイピングできるキーボードです。
ただ、矢印キーが小さいのは残念なところ。Fキーも小さめです。
スペースキーの幅をしっかりとってあるところや、テンキーが4列テンキーなのは使いやすいですね。
パームレスト(キーボード入力するときに手をのせるところ)に手をのせると、こんな感じです。
15型ノートなので、パームレストのスペースは十分ですね。
タイピング音は「コツコツ」気持ちよい音。うるさくはない
タイピング音は、「コツコツ」と音が鳴る感じで、気持ちのよい音です。
無音ではありませんが、うるさい感じではなく、気になるほど大きい音ではありません。
軽い力でコンパクトにタイピングすれば、タイピング音があまりうるさくならずに使えるでしょう。
フルサイズキーボードとサイズを比較
フルサイズのキーボードと比較してみました。
矢印キーやDeleteキーなどは、フルサイズ・キーボードとは使い勝手が違いますが、普通に文字入力する分には、フルサイズ・キーボードと近い感触で打てました。
キーボードにバックライトを搭載
キーボードのバックライトは、F5キーでオン・オフができます。暗いところでの作業に役立ちます。
タッチパッド(イメージパッド)
左右のクリックボタンは付いていないタイプのタッチパッド(イメージパッド)です。
サラサラしていて触り心地のよいタッチパッドです。
タッチパッドの上のキワ方までドラッグすると、ドラッグが外れてしまうことはありましたが、使い勝手は、ほぼ問題ありません。
⇒ 「HP Spectre x360 15」を公式サイトで見てみる
▶サイズ、重さ
A4サイズよりも幅は6cmほど大きい
A4用紙とのサイズ比較です。
■A4サイズとの比較
A4サイズ | 297mm x 210mm |
---|---|
HP Spectre 15 x360 | 359mm x 249mm(x 厚さ19mm(最薄部)-21mm(最厚部)) |
A4サイズよりも幅は6cmほど大きいので、保護クッションまで含めると、一般的なビジネスバッグだとキツキツでしょう。
持ち運びには、15.6インチのノートPCに対応したPCバッグやリュックがあった方がよさそうです。
13.3インチモデルと大きさの比較
Spectre x360 15は、旧モデルと大きさがほぼ同じなので、旧モデルと13.3インチの「HP Spectre x360」を比較した画像ののせておきます。
やはり13.3インチと比べると、15.6インチは画面が大きいので、作業しやすいです。
重さの実測:2,122グラム
本体は「約 2,122グラム」でした。メーカーサイトには約 2.17 kgとあったので、ほぼ同じくらいですね。
ACアダプターは「約 444グラム」で重いです。
ACアダプターと本体を合わせると合計約 2,566グラムです。
ただ、バッテリー駆動時間が最大 約13.5時間なので、ちょっとした用事であれば、ACアダプターは持ち運ばないでも大丈夫でしょう。
左右側面とインターフェイス
■左側面
左から、
- 電源ボタン(角にあります)
- 電源コネクター
- HDMI 2.0 出力端子
- 排気孔
- ヘッドフォン出力 / マイク入力コンボポート
電源ボタンが後ろの角にあるので、前モデルと比べると格段に押しやすくなっています。
■右側面
左から、
- microSDカードスロット
- 排気孔
- プライバシースイッチ
- USB 3.1(Type-A)
- USB Type-C × 2つ(1つは角にあります)
後ろ角にUSB Type-Cがあり、ここにケーブル類をさせば横にはみ出さないので、状況によっては便利です。
⇒ 「HP Spectre x360 15」を公式サイトで見てみる
▶「HP Spectre x360 15」のレビューまとめ
「HP Spectre x360 15」のレビューまとめです。
- 5つのモードで使える
- アクティブペンに対応(アクティブペンも付属)
- ファンの動作をコントロールできるシステムを搭載。静かな場所でも排気音を気にせず作業できる。
- プライバシースイッチで、カメラを物理的に無効化できる。遠隔操作で盗撮される心配なし。
- 4K解像度のIPS液晶だから、とにかくディスプレイが綺麗
- CPU性能が高い!3Dゲームもある程度プレイできる
- 外観がクールで高級感がある
■「HP Spectre x360 15」のおすすめポイント・特徴
- キーボードの取り外しはできない
- 性能が高い分、価格も安くはない
■注意点など
15インチで「タブレットモード」などにでき、「アクティブペンに対応」したノートパソコンは少ないので、「HP Spectre x360 15」は、貴重な存在だと思います。
とにかく、使い勝手の幅が広いです!
スペックが高い分、価格も安くはないので、その点が迷いどころになるかと思いますが、性能も高いのでメインPCとしてバリバリ使うのによいノートパソコンだと思います。
⇒ 「HP Spectre x360 15」を公式サイトで見てみる
13インチモデルの「HP Spectre x360 13」のレビューは↓こちら