「HP ENVY 16」実機レビュー!動画編集などクリエイティブ作業にとてもオススメのノートパソコン!
Core i7~i9 | メモリ32GB |
---|---|
最大2TB SSD | RTX 3060 |
「HP ENVY 16」の実機レビューです。
【PR】【貸出機材提供:株式会社日本HP】
今回は、日本HPからの貸出機を使ってレビューします。
※貸出機であっても、購入品と同様に、デメリット・注意点なども含めてしっかりレビューします。
HP ENVY 16は、インテル Core i7またはCore i9とGeForce RTX 3060 Laptopを搭載し、処理性能の高いクリエイター向けノート。
大きな16インチ・ディスプレイ搭載で、ディスプレイ解像度も高いので、動画編集なども快適にできますよ。
OLED(有機EL)ディスプレイ搭載モデルもあります。
なお、この記事は、
- 目次
- おすすめポイント・特徴
- デメリット・注意点
- 各項目の詳細レビュー
という構成になっています。
冒頭の「おすすめポイント・特徴」と「デメリット・注意点」をご覧いただくだけでも、ポイントや注意点をチェックしていただけます。
※HP ENVY 16は販売終了になりました。
▼動画編集におすすめのノートパソコンは、以下の記事でも詳しく解説・ご紹介しています。
動画編集におすすめのノートパソコンはコレだ!【2024年6月版】安いコスパ抜群モデルや軽量でも動画編集が快適なモデルまでご紹介!
目次
- ▶おすすめポイント・特徴
- ▶デメリット・注意点
- ▶スペック表
- ―― HP ENVY 16の使いやすさチェック ――
- ▶スマホからのデータ転送もラクにできる
- ▶テレワークやWeb会議に役立つ機能
- ▶キーボード
- ▶ゲームプレイ時の表面温度
- ▶スピーカー
- ▶ディスプレイ
- ▶バッテリー駆動時間
- ▶インターフェイス
- ▶静音性
- ▶サイズ
- ▶重さの実測:約2,378グラム
- ―― HP ENVY 16の処理性能のチェック ――
- ▶クリエイティブ系アプリのパフォーマンス
- ▶CPU性能
- ▶グラフィックス性能
- ▶旧モデルとの性能比較
- ▶SSDのデータ転送速度
- ―― HP ENVY 16の外観・その他のチェック ――
- ▶外観
- ▶付属品など
- ▶HP ENVY 16のレビューまとめ
GeForce RTX 3060搭載で動画編集などにもオススメ! |
- CPU:Core i7-12700HまたはCore i9-12900H
- グラフィックス:NVIDIA GeForce RTX 3060 Laptop(6GB)
を搭載で、処理性能が高く、まさに持ち運べるクリエイティブ環境といったところ。
動画編集などにもオススメです。
リフレッシュレート120Hzのディスプレイ搭載!ゲーミングPCとしても使える |
HP ENVY 16のディスプレイは、リフレッシュレート120Hz。
一般的なノートパソコン(60Hz)の2倍以上のフレームレートでの表示も可能です。
※グラフィックスの処理性能が追いつかない場合、高いフレームレートで表示できないこともあります。
リフレッシュレートが120Hzで、さらにGeForce RTX 3060 Laptop搭載なので、ゲーミングPCとしても使えます。
※ただし、ゲームをするとキーボード面が熱くなりやすくかったです。
詳しくは、ゲームプレイ時の表面温度の項目をご覧ください。
高解像度で編集作業がしやすいディスプレイ |
以下のように高解像度のディスプレイを搭載しています。
- パフォーマンスモデル:2560×1600ドット
- クリエイターモデル:3840×2400ドット
フルHD(1920×1080ドット)などと比べて、より精細な画面表示ができるので、見やすく編集作業がしやすかったです。
また、ディスプレイのアスペクト比(縦横比)が16:10なので、よくある16:9のディスプレイよりも縦長です。
OLEDディスプレイ搭載モデルもあり |
HP ENVY 16はモデルによって、「IPS液晶ディスプレイ」または「OLED(有機EL)ディスプレイ」を搭載。
液晶ディスプレイでも色域は広いですが、OLEDディスプレイ搭載モデルなら、より色鮮やかな発色と、液晶ディスプレイでは再現できない黒の表現を楽しめます。
液晶ディスプレイとしては広めの色域をカバー |
■カバー率
sRGB | 99% |
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DCI-P3 | 76% |
Adobe RGB | 76% |
※あくまで当サイトで計測した結果です。環境や計測機器によって違いが生じる可能性があります。
※液晶ディスプレイ搭載モデルの結果です。OLEDディスプレイ搭載モデルは、より広い色域をカバーしています。
sRGBカバー率が100%に近いですし、ノートパソコンの液晶ディスプレイとしては広めの色域をカバーしています。
HP Display Control
HP Display Controlを搭載しており、色域を変更できます。
- デフォルト
- 画像と動画(写真や映画の表示と編集に最適化)
- ネイティブ(最適化が適用されていない)
- 自動カラー(アプリケーションに基づいてモードを自動的に適用)
と、用途に合わせて色域を変更できます。
なお、HP Spectre x360 14-efのOLEDディスプレイ搭載モデルの場合は、
- デフォルト
- ウェブ(sRGB)
- 印刷とイメージング(Adobe RGB)
- 写真とビデオ(DCI-P3)
- ネイティブ(最適化が適用されていない)
- 自動カラー(アプリケーションに基づいてモードを自動的に適用)
といったモードが用意されていましたので、HP ENVY 16のOLEDディスプレイ搭載モデルも、同じように色域を選択できると思われます。
HPのプレミアムPCだからデザインもよい |
ENVY(エンヴィ)シリーズは、HPのノートパソコンの中でも「プレミアムブランド」の位置づけです。
そのため、美しい外観でデザインもよいです。
カメラカバー搭載 |
カメラカバーを搭載しており、カメラオフボタンを押せばWebカメラを物理的に隠せます。
プライバシー面でも安心です。
16型ですが、テンキーは非搭載 |
※「テンキーがない方がよい」という方もいるので、テンキーがないからダメというわけではなく、好みの問題です。
グレア(光沢)ディスプレイなので、映り込みしやすい |
HP ENVY 16のディスプレイは、グレア(光沢)ディスプレイなので、非光沢ディスプレイと比べると映り込みしやすいです。
正面から見る分には、映り込みはあまり気になりませんでしたが、横からディスプレイを見ると、映り込みが見えやすいです。
また、WordやExcelなど背景が白いアプリとを使うときは、あまり気にならないと思いますが、
背景がダークカラーのアプリを使うときは、映り込みが気になることもあるかもしれません。
ACアダプターも合わせると3kgほどの重さ |
本体 | 約2,378g |
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ACアダプター+電源ケーブル | 約597g |
16型のノートパソコンとしてはやや重いです。
持ち運びできないことはない重さですが、どちらかというと据え置きメインで使うのに向いています。
なお、本体とACアダプター(+電源ケーブル)の合計が3kgほどあります。
わたしは普段4.5kgくらいのリュックを背負って外出したりもするので、持ち運びできない重さではありませんが、頻繁にかつ長時間持ち運ぶのには向いていません。
ただ、基本的に車移動とか、短い距離を運ぶのだったら問題ないと思います。
▶スペック表
■HP ENVY 16のスペック
OS | Windows 11 Pro |
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ディスプレイ | 16型 WQXGA(解像度2560×1600)・IPSディスプレイ / UHD+(解像度3840×2400)・OLEDタッチディスプレイ |
CPU | インテル Core i7-12700H / i9-12900H |
メモリ | 32GB |
ストレージ | SSD:1TB / 2TB |
グラフィックス | NVIDIA GeForce RTX 3060 Laptop(6GB) |
サイズ | 約357.4 × 252.4 × 19.9mm(突起部除く) |
重さ | 約2.67kg(公称値) |
その他 | Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.3 |
※2022年10月10日時点のスペックです。今後変更になる可能性があります。
■今回のレビュー機のスペック
パフォーマンスモデル「インテル Core i7-12700H、メモリ32GB、NVIDIA GeForce RTX 3060 Laptop、WQXGA(解像度2560×1600)・IPSディスプレイ(型番:HP ENVY Laptop 16-h0015TX)」
―― HP ENVY 16の使いやすさチェック ――
▶スマホからのデータ転送もラクにできる
スマホに専用アプリをインストールし、HP QuickDropに表示されるQRコードを読み込めば、スマホのデータを簡単にHP ENVY 16へ取り込めるようになります。
スマホで撮影した写真や動画を活用したりしやすくなるので便利ですよ。
▶テレワークやWeb会議に役立つ機能
プライバシーを保護するWebカメラ
Webカメラにカバーをかけることができる「カメラオフボタン」搭載。
▲カメラオフボタン。カメラにカバーがかかっているときは、ボタンのLEDが点灯。
▼カメラオフボタンをONにすると、カメラにカバーがかかります。
万が一、カメラへ不正アクセスされてもプライバシーを保護できます。
なお、Webカメラは、HP True Vision 5MP IR カメラ(約500万画素)。
標準的なノートパソコンのWebカメラと比べると画素数が高いです。
顔認証機能(Windows Hello)にも対応しています。
ミュートマイクボタン
F8キーでマイクのオン・オフを切り替えできます。
オンラインミーティングなどで、「発言しないときはマイクをOFFにしたい」ときなどに便利です。
AIノイズ除去
AIノイズ除去がプリインストールされています。
状況に合わせて「複数の声」または「私の音声」から選んで、こちら側のノイズを除去して、こちらの声が相手へクリアに聞こえるよう設定できます。
どれくらいノイズキャンセル効果があるのか?
AIノイズ除去にどれくらいノイズを消す効果があるのか試してみました。
オンラインミーティング中に、手を叩く、キーボードを打つなどで音を鳴らしてみましたが、それらの音は相手側には聞こえなかったとのことです。
人の多いオフィスや、カフェなど、周囲がうるさい場所でのオンラインミーティングで役立ってくれそうです。
▶キーボード
▲タップ・クリックで拡大
打ちはじめがやや硬めのタイピング感です。
たわみを感じることはなく剛性のしっかりしたキーボードです。
▼それほど深くはないですが、キートップ(キーの表面)には凹みがあります。
▲キートップに光をあてて凹みのラインを出したところ
キーの中心が指先でわかりやすくなり、指先の力も逃げにくくなるので、タイピングしやすいキートップです。
▼Enterキーがかなり大きいです。BackSpaceキーなどが大きめなのも嬉しいところ。
▼ノートパソコンのキーボードでは小さくなっていることが多い[半角/全角]キーも大きめです。
タイピング音の大きさは、大きくもなく、かといって小さくもなく、普通くらいの大きさです。
ファンクションキー(Fキー)は、HP ENVY 16の独自機能が優先されています。
(全角カタカナ変換などWindowsのデフォルト機能を使うには、Fnキーと同時押しで使います。)
キーピッチなど
▲デスクトップPC向けキーボードと比較したところ
▼キーピッチ(キーとキーの間隔)は、タイピングしやすいと言われる約19ミリを確保。
▼16型ノートだけあり、パームレストは広いです。
キーボードバックライト
キーボードのバックライトは、F4キーでオン・オフができます。
明るさは2段階で調整可能。
タッチパッド
クリックボタン一体型のタッチパッドです。
▶ゲームプレイ時の表面温度
ディスプレイのリフレッシュレートは120Hzなので、ゲーミングPCとして使うこともできますが、
以下のように、標準的なゲーミング・ノートパソコンと比べるとキーボード面は熱くなりやすいです。
▼3Dゲームプレイ開始から30分後の表面温度です。
▲一番熱くなっている場所で約54℃
キーボード操作でゲームをできないことはありませんが、触ると指が熱いときもあったので、
ゲームをするならコントローラーを使うのがおすすめです。
▶スピーカー
Bang & Olufsenクアッドスピーカーを搭載。
クアッドスピーカーということなのですが、底面の手前側からのみ音が出ているように聞こえました。
キーボード面左右の穴は、スピーカーではなく通気孔のようですが、ここから多少スピーカーの音がでてくる効果はありそうです。
ノートパソコンのスピーカーとしては、音はよいです。
点数にすると、100点満点中:70点くらいです。
※ノートパソコンのスピーカーとしての点数です。また、あくまで個人の感想です。
なお、Bang & Olufsen Audio Controlの設定で、声が聞こえやすい音質などにイコライジング調整もできます。
▶ディスプレイ
■ディスプレイの詳細
- 16型、グレア(光沢)
- 解像度:WQXGA(2560×1600)またはUHD+(3840×2400)
- リフレッシュレート:120Hz
- アスペクト比(縦横比):16:10
※今回のレビュー機は、WQXGA(2560×1600)・IPS液晶ディスプレイです。
ディスプレイのアスペクト比(縦横比)が16:10なので、よくある16:9のディスプレイよりも縦長です。
画像や動画編集でも縦の作業領域が増えて、作業がしやすくなります。
なお、クリエイターモデル(OLEDディスプレイ搭載モデル)のみタッチ対応です。
ディスプレイのリフレッシュレートは120Hzです。
角度をつけて見ても若干暗く見える程度で、白飛びしたりはしません。
▲横から見たところ
▲上から見たところ
視野角は広いです。
▼ディスプレイを開けるところまで開いてみました。約128度開きます。
縦の視野角は広いので、一人で使うなら、これくらい開けば十分でしょう。
Eyesafe認証ブルーライト低減ディスプレイ
HP ENVY 16のディスプレイは、目の負担を軽減するブルーライト低減ディスプレイです。
「ブルーライト軽減機能」搭載のノートパソコンの場合、機能をオンにするとディスプレイ表示が黄色っぽくなってしまうことがありますが、
HP ENVY 16のディスプレイは、色味も自然ですし、設定不要でブルーライトを低減してくれているそうです。
色域
色域については、冒頭のおすすめポイント:「色域」についての項目に載せましたので、お手数ですがそちらをご覧ください。
▶バッテリー駆動時間
■バッテリー駆動時間の実測
MobileMark 2018 | 最大5時間30分 ※パフォーマンスモデルのメーカー公称値 |
---|---|
PCMark 8 WORK(負荷:中) | 5時間16分 |
PCMark 10 Modern Office | 7時間44分 |
30分で充電できたバッテリー量 ※付属のACアダプターを使用 |
約37% |
- 電源モードの設定:バランス
- HP Command Centerパフォーマンス設定:スマートセンスに設定
- バッテリー節約機能:バッテリー残り20%以下でオン
- ディスプレイの明るさ:50
ロングバッテリーとは言えないですが、GeForce RTX 3060 Laptop搭載、大きめの16型ディスプレイなど、
バッテリーを消耗しやすい要素が多い中で、このバッテリー駆動時間はがんばっていると思います。
BatteryInfoViewを見ると、バッテリー容量が83,000mWhとなっており、大容量バッテリーを搭載していることも効いていそうです。
※上記は、WQXGA・IPSディスプレイ搭載のパフォーマンスモデルのの計測結果です。
※クリエイターモデル(UHD+・OLEDタッチディスプレイ)では、これよりもバッテリー駆動時間は短くなります。
USB PD対応充電器からの充電
USB PD(Power Delivery)対応の充電器をThunderbolt 4端子に接続し、HP ENVY 16側へ充電してみました。
※USB PD=USBケーブルを介して受給電を可能にする規格のこと。
PD充電器の最大出力
|
充電の可否
|
---|---|
20W(フィリップス製) |
△ ※電源オフ時のみ充電可能 |
30W(RAVPower製) |
△ ※電源オフ時のみ充電可能 |
45W(Anker製) |
△ ※電源オフ時のみ充電可能 |
65W(CIO製) |
△ ※電源オフ時のみ充電可能 |
100W(Anker製) |
△ ※電源オフ時のみ充電可能 |
100WのUSB PD充電器でも、HP ENVY 16の電源が入っているときは充電できず、電源がオフのときのみ充電可能でした。
ちなみに、付属ACアダプターは最大200W出力でした。
▶インターフェイス
右側面
① Thunderbolt 4 with USB4 Type-C 40Gbps(USB PD、DisplayPort 1.4、電源オフUSBチャージ機能対応)×2
② HDMI 2.1
③ SuperSpeed USB Type-A(10Gbps)
④ 電源コネクタ
左側面
① SuperSpeed USB Type-A(10Gbps)
② ヘッドフォン出力 / マイク入力コンボポート
③ microSDカードリーダー(microSDHC、microSDXC対応)
インターフェイスは比較的充実しています。
▼microSDカードを挿しても、1.5ミリほどしかはみ出さないので、挿しっぱなしにしておいても邪魔になりにくいです。
▶静音性
負荷がかかったときに、どれくらいうるさくなるのか試してみました。
使用時の耳の位置などを考慮し、ヒンジ部より高さ30cm×奥行き30cmの距離から計測。
アイドル時 | ほぼ無音 ※耳を近づけると、ようやく小さなノイズが聞こえる程度 |
---|---|
ベンチマークテスト時 | 最大46.5db程度 |
※充電時やバックグラウンドでアプリケーションが動作している場合など、アイドル時であってもある程度のファン音がする場合があります。
※今回は、HP Command Centerのパフォーマンス設定をスマートセンスに設定し、ベンチマークテスト:FINAL FANTASY XVベンチマーク実行時のdb数を計測しました。あくまで当サイトで計測した場合の音の大きさですので、上記よりも大きな音がしないことを確約するものではありません。
アイドル時は静かです。
大きな負荷がかかったときは、多少うるさいですが、めちゃくちゃうるさい、というほどではありません。
ただ、自習室など静かな場所だと少し目立ってしまうかもしれません。
■騒音(デシベル数)の目安
かなりうるさい | 70db | 騒々しい事務所の中 |
---|---|---|
うるさい | 60db | 走行中の自動車内、普通の会話 |
普通 | 50db | 静かな事務所 |
静か | 40db | 閑静な住宅街、図書館 |
とても静か | 30db | 深夜の郊外 |
ほとんど聞こえない | 20db | 雪のふる音 |
※表はあくまで目安です。
▶サイズ
▲厚さ約19.9ミリ(突起部除く)
大学ノート(セミB5) | 252×179mm |
---|---|
A4サイズ | 297×210mm |
HP ENVY 16 | 約357.4 × 252.4 × 厚さ19.9(突起部除く)mm |
A4サイズ対応の標準的な大きさのビジネスバッグにもギリギリ入りましたが、余裕はないです。
持ち運びには、適したサイズのリュックやバッグを使った方が安全でしょう。
※この画像はサイズ感の目安として載せています。実際の持ち運びには、インナーケースやノートパソコン収納部を備えたバッグやリュックのご利用をおすすめします。
▶重さの実測:約2,378グラム
重さについては、冒頭の注意点:「重さ」についての項目に載せましたので、お手数ですがそちらをご覧ください。
―― HP ENVY 16の処理性能のチェック ――
■レビュー機のスペック
CPU | インテル Core i7-12700H |
---|---|
メモリ | 32GB |
ストレージ | SSD:1TB(NVMe) |
グラフィックス | NVIDIA GeForce RTX 3060 Laptop(6GB) |
※なお、今回実施したベンチマークテストは、HP Command Centerのパフォーマンス設定を「パフォーマンス」に設定しておこないました。
パフォーマンスモデルの処理性能についての概要
パフォーマンスは高いので、動画編集などにもオススメです。
処理性能的には画像編集も十分にいけますが、Adobe RGBカバー率は100%まではいっていません。
ただ、計測結果ではsRGBカバー率:99%、Adobe RGBカバー率:76%で、ノートパソコンの液晶ディスプレイとしては広めの色域です。
より広い色域を求めるなら、OLED(有機EL)ディスプレイを搭載したクリエイターモデルがよいでしょう。
また、性能的には3Dゲームも遊べますが、ゲーミングノートPCと比べると、キーボード面が熱くなりやすいです。
▶クリエイティブ系アプリのパフォーマンス
HP ENVY 16は、「NVIDIA Studio」対応ノートパソコンなので、
- Adobe Premiere Pro
- Adobe Photoshop Lightroom
- Autodesk Arnold
- Davinci Resolve
- REDCINE-X PRO
など、多くのクリエイティブ系アプリケーションが最適化されて動作します。
実際に、Adobeのアプリケーションを使って、快適に使えるかチェックしてみました。
Adobe Photoshop
長辺5000px以上の解像度が大きめの画像に「被写体を選択」「空を選択」「コンテンツに応じた塗りつぶし」などをしてみました。
どれも数秒で処理でき、非常に快適に使えました。
Adobe Illustrator
スタライズでドロップシャドウをかけたオブジェクトを重ねて移動させるなどしても、動作が重くなることなく快適に使えました。
HP ENVY 16は動画編集も快適
ベンチマークソフト「PCMark 10」では、動画編集にどの程度使えるか、動画編集スコア(Video Editing Score)を計測できます。」
まず、HP ENVY 16実機で計測したスコアをご紹介します。
動画編集スコアは3450以上が推奨スコアなのですが、HP ENVY 16の動画編集スコアは6473で、推奨値をだいぶ上回っていました。
■Video Editing(動画編集)スコア
HP ENVY 16 | |
---|---|
PCMark 10 推奨値 | 3450 |
※数値が大きいほど高性能。
同様に、Rendering and Visualization(レンダリング)スコアも推奨値をかなり上回っていました。
■Rendering and Visualization(レンダリング)スコア
HP ENVY 16 | |
---|---|
PCMark 10 推奨値 | 3450 |
※数値が大きいほど高性能。
動画編集にも非常にオススメのノートパソコンです。
Adobe Premiere Pro
実際にAdobe Premiere Proで動画編集をしてみましたが、快適に作業できました。
▶CPU性能
HP ENVY 16のCPUは、モデルによって以下の2つがあります。
■搭載CPUのラインナップ
- Core i7-12700H
- Core i9-12900H
今回のレビュー機のCPUは、以下です。
■レビュー機のCPU
- インテル Core i7-12700H
- 14コア(Pコア×6、Eコア×8) / 20スレッド
- Pコア:最大周波数4.70GHz、Eコア:最大周波数 3.50GHz
CINEBENCH R23
CINEBENCH R23は、CPU性能を計測できるベンチマークソフトです。
マルチコア | 11840 |
---|---|
シングルコア | 1796 |
■他CPUとのCINEBENCH R23マルチコアスコア比較
Ryzen 7 5800H | 12196 |
---|---|
Core i7-12700H (レビュー機) |
|
Core i7-11800H | 11208 |
Ryzen 7 4800H | 10975 |
Core i7-10870H | 10305 |
Ryzen 5 6600H | 7929 |
Core i5-11400H | 7881 |
Core i7-1260P | 7862 |
Ryzen 5 5560U | 7855 |
Ryzen 5 5500U | 7477 |
Ryzen 5 4600H | 7418 |
Core i7-10750H | 7137 |
Ryzen 5 4500U | 6210 |
Core i5-11300H | 6164 |
Core i7-1195G7 | 6109 |
Core i7-1165G7 | 5027 |
Core i7-1160G7 | 4636 |
Core i7-10710U | 4532 |
Core i5-1135G7 | 4420 |
Core i5-10210U | 4051 |
Core i5-1155G7 | 3957 |
Ryzen 3 4300U | 3944 |
Core i5-1035G1 | 3474 |
Core i3-1115G4 | 3216 |
Pentium Silver N6000 | 1993 |
Celeron N5100 | 1440 |
- レビュー機以外は平均値を掲載(当サイトで計測。2022年10月10日現在)。
- 数字が大きいほど高パフォーマンス。
ノートパソコンのCPUとしてはかなり高い性能です。
いろいろな用途で快適に使えるでしょう。
CPU Mark
ベンチマークソフト「PassMark PerformanceTest」のうち、CPU性能のスコアをあらわすのが「CPU Mark」です。
スコアが高いほど、CPUの処理性能が高いです。
スコア | 25886 |
---|
PassMarkでの同CPUの平均スコア26893※よりも若干低いスコアでした。
※2022年10月10日現在の平均値
若干低いスコアなのは、Core i7-12700Hは、排熱処理のしっかりしたゲーミングノートに搭載されていることも多いので、そういった点が関係していそうです。
とはいえ、4%ほど低いだけなので、CPUパフォーマンスはおおむね出ていると捉えてよいでしょう。
Geekbench 5
「Geekbench 5」は、スマートフォンやPCの性能を測定できるベンチマークソフトです。
Single-Coreスコア | 1709 |
---|---|
Multi-Coreスコア | 10808 |
Geekbench 5は、macOS、Windows、Linux、Android、iOS用がリリースされているので、お持ちのデバイスとスコアを比較してみるのも面白いでしょう。
▶グラフィックス性能
HP ENVY 16のグラフィックスは「NVIDIA GeForce RTX 3060 Laptop(6GB)」です。
▼最大グラフィックスパワーは95W。
NVIDIA GeForce RTX 3060 Laptopのサブシステム電力は60~115Wなので、その中間くらいの設定です。
スペックのわりにボディが薄いので、冷却面などを考慮したうえでの設定かもしれません。
3DMark ベンチマークスコア
Fire Strike | 17795 |
---|---|
Time Spy | 6940 |
ドラゴンクエストX ベンチマーク
最高品質 1920×1080 | 17301 すごく快適 |
---|
ストリートファイターV ベンチマーク
解像度 | 平均フレームレート・結果 |
---|---|
2560×1600 | 59.99 FPS 快適 |
ファイナルファンタジーXIV 暁月のフィナーレ ベンチマーク
最高品質 2560×1600 | 17310 非常に快適 |
---|
FF15(ファイナルファンタジーXV)ベンチマーク
標準品質 1920×1080 | 9022 とても快適 |
---|---|
高品質 1920×1080 | 7497 快適 |
標準品質 2560×1440 | 7021 快適 |
評価は、スコアによって「非常に快適 > とても快適 > 快適 > やや快適 > 普通 > やや重い > 重い > 動作困難」の8段階に分かれます。
というわけで、軽め~中程度の重さのゲームを、フルHD以上の解像度で遊べるグラフィックス性能があります。
ディスプレイ解像度が2560×1600ドットなので、解像度を下げれば重いゲームもある程度遊べそうです。
ただし、ゲームプレイ時の表面温度にも記載のとおり、標準的なゲーミング・ノートパソコンと比べるとキーボード面が熱くなりやすい点にはご注意ください。
▶旧モデルとの性能比較
次に、旧モデルとの性能比較です。
「ENVY 15(2020年モデル、Core i9-10885H搭載)」と、今回のレビュー機の処理性能を比較しました。
CPU Markのスコア比較
ベンチマークソフト「PassMark PerformanceTest」のうち、CPU性能のスコアをあらわすのが「CPU Mark」です。
まず、CPUMarkのスコア比較を比較してみました。
■CPU Markスコア
ENVY 16 Core i7-12700H |
|
---|---|
ENVY 15(2020年) Core i9-10885H |
18181 |
- 数字が大きいほど高パフォーマンス。
Core i9-10885H搭載のENVY 15の1.4倍のスコアが出ており、CPU性能は大きく向上しています。
PCMark 10のスコア比較
次に、ベンチマークソフト「PCMark 10」のスコアを比較します。
■Productivity(ドキュメント作成・表計算)
HP ENVY 16 (Core i7-12700H) |
|
---|---|
ENVY 15(2020年) Core i9-10885H |
7328 |
推奨値 | 4500 |
■Photo Editing(画像編集)スコア
HP ENVY 16 (Core i7-12700H) |
|
---|---|
ENVY 15(2020年) Core i9-10885H |
9058 |
推奨値 | 3450 |
■Video Editing(動画編集)スコア
HP ENVY 16 (Core i7-12700H) |
|
---|---|
ENVY 15(2020年) Core i9-10885H |
3616 |
推奨値 | 3450 |
Core i7-12700H搭載のENVY 16では、Video Editing(動画編集)やPhoto Editing(画像編集)のスコアが大きくアップしています。
旧モデルと比べて、クリエイティブな用途によりいっそうおすすめになったと言えるでしょう。
▶SSDのデータ転送速度
高速なPCIe4.0 x4 SSDです。
ノートパソコンでは、PCIe3.0 x4のSSDもまだ多いですが、PCIe3.0の理論上の転送速度は最大4,000MB/sなので、それよりもさらに高速です。
フォルダ間でのデータコピーなどがより早くおこなえるので、快適に使えるでしょう。
SSD情報
Micron(マイクロン)製のSSDでした。
※同じ型番のノートパソコンでも、上記とは異なるメーカーのSSDが搭載されている可能性もあります。
―― HP ENVY 16の外観・その他のチェック ――
▶外観
ナチュラルシルバーのスタイリッシュな外観。明るいカラーなので、指紋汚れが目立ちにくいのもメリットです。
アルミニウムシャーシで質感がよく、排熱性・耐久性も兼ね備えています。
1つのアルミ板から作られたユニボディなので、たわみに強いです。実際に持ってみても、ガッシリしているのがわかります。
モダンでシンプルなデザインのHPのロゴが、鏡面のように輝きます。
排気は、背面と左側面から。
▶付属品など
付属品一式です。
- ACアダプター
- 電源ケーブル
- マニュアル類
- サステナブルについての冊子
- 保証書
などが付属。
※付属品は変更になる可能性があります。
▶HP ENVY 16のレビューまとめ
「HP ENVY 16」のレビューのまとめです。
画面が大きいので、作業もしやすいです。
ディスプレイ解像度も高く、処理性能も高いので、ガッツリ快適にクリエイティブ系の作業をしたい方に非常にオススメです!
※HP ENVY 16は販売終了になりました。
▼動画編集におすすめのノートパソコンは、以下の記事でも詳しく解説・ご紹介しています。
動画編集におすすめのノートパソコンはコレだ!【2024年6月版】安いコスパ抜群モデルや軽量でも動画編集が快適なモデルまでご紹介!
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