ダイナブック『DZ83シリーズ』の実機レビュー!タブレットにもなりイラストの描きやすさも素晴らしい!
「dynabook(ダイナブック)DZ83シリーズ」の実機レビューをお届けします。なお、レビュー機はメーカーからの貸出品です。
「レビューを全部読む時間がない!」
という方のために、レビューしてわかった「特徴・おすすめポイント」と「注意点など」を、最初に挙げておきます。
- 2種類のキーボードがある
- キーボードを取り外してタブレットのみでも使える
- インターフェースが充実(※インターフェイス重視モデルを選んだ場合)
- ペンでイラストも描ける(描きやすい!)ペンも付属
- 急速充電に対応
■「dynabook DZ83シリーズ」の特徴・おすすめポイント
●キーボードドック
●薄型・軽量キーボード
- キーボードと接続しているときは、基本的にスタンドで支える必要がある
- 「薄型・軽量重視モデル」にはキーボードドックが付属しません。
- 薄型・軽量キーボードのメリットが小さい
■注意点など
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■dynabook DZ83/Pのスペック
OS | Windows 10 Home / 10 Pro |
---|---|
液晶 | 13.3インチ フルHD(1920×1080)、ノングレア(非光沢)、マルチタッチ対応 |
CPU | インテル Core i5-8250U / i7-8550U プロセッサー |
メモリ | 8GB / 16GB |
ストレージ | SSD:256GB / 512GB | グラフィックス | インテル UHDグラフィックス620 |
サイズ | タブレット本体:約316×207×厚さ9.1mm 薄型・軽量キーボード接続時:約316×212.5×厚さ15.1mm キーボードドック接続時:約316×217×厚さ22.1mm |
重量 | タブレット本体:約799g 薄型・軽量キーボード接続時:約1,179g キーボードドック接続時:約1,229g |
バッテリー駆動時間 | 約10時間 |
今回のレビュー機は、「dynabook DZ83/J(Core i7-8550U、メモリ16GB、SSD 1TB)」です。
↓目次で、ある程度の内容がご確認いただけます(クリックすると、その項目に飛びます)。
目次
▶ダイナブックDZ83の『2種類のキーボード』について解説
「dynabook DZ83シリーズ」のキーボードは、
- キーボードドック(インターフェースが重視したキーボード)
- 薄型・軽量キーボード
▲キーボードドッグ:約423グラム
▲薄型・軽量キーボード:約372グラム
の2種類があります。
「インターフェース重視」モデルと「薄型・軽量重視」モデルの違い
ダイナブック DZ83シリーズには、
- インターフェース重視モデル
- 薄型・軽量重視モデル
の2モデルがあります。
「2モデル」といっても違いは、付属するキーボードの種類です。
「インターフェース重視モデル」には、2種類のキーボードが両方とも付属するので、キーボードの使い分けが可能です。
「薄型・軽量重視モデル」の方は、薄型・軽量キーボードのみが付属します。
キーボードドック
キーボードドックは、有線LANやアナログディスプレポートなども搭載した、インターフェイスが充実しているキーボードです。
キーボードドック接続時は、スタンダードなノートパソコンのような状態です。
ただし、スタンドでディスプレイを支える必要があるので、そこが一般的なノートパソコンとの違いです。
キーボードドックは、セキュリティロック・スイッチを解除してから外す仕様
キーボードドックは、左側面のセキュリティ・ロックを解除しないと外れないようになっています。
ロックされていることにより、新幹線のテーブルのような奥行きの狭いテーブルに置いたときに、
ディスプレイが外れて落下してしまうリスクを回避できます(ただし、キーボードも含めて丸ごと落下させてしまわないように注意ですが)。
セキュリティ・ロックを解除し、ディスプレイ手前のスイッチをスライドさせると、キーボードドックをはずすことができます。
▲セキュリティ・ロック解除後、ここをスライドさせて外します
薄型・軽量キーボード
薄型・軽量キーボードは、その名の通りキーボードドックよりも薄くて軽いキーボードです。
ただし、薄型・軽量キーボードには、インターフェイスが一切ありません。
薄型・軽量キーボード接続時は、タブレット側のインターフェイスのみを利用することになります。
薄型・軽量キーボードは、マグネットで接続
薄型・軽量キーボードは、マグネットで接続する方式です。
取り外ししやすい反面、落下させてしまうと外れてしまうかもしれません。
▶各キーボードの打ち心地
キーボードドックのタイピング感
▲キーボードドック(クリックで拡大)
浅めのタイピング感ですが、浅さは最近の薄型ノートパソコンと同等くらいという印象です。
打ち始めが少し硬めのキーボードです。タイピングのしやすさは普通といったところ。
タイピング時の安定感はあります。
キートップが凹んでいて指にフィットしやすくなっていますが、もう少し凹みが深いほうがいいように感じました。
タイピング音は、無音ではないですが、ガチャガチャなりづらいので、それほどうるさくありません。
薄型・軽量キーボードのタイピング感
▲薄型・軽量キーボード(クリックで拡大)
こちらも浅めのタイピング感ですが、浅さは最近の薄型ノートパソコンと同等くらいという印象です。
打ちはじめが少し硬めのタイピング感です。
キーボードに傾斜がついて打ちやすくなっているのは良いですが、下が空洞になっている分、たわみやすいので、少しタイピングしづらく感じました。
あと、キーの音はそれほど大きくないのですが、薄型・軽量キーボードの方は、普通にタイピングすると机にゴンゴンぶつかる音がしてしまい気になりました。
やさしくタイピングすれば、わりと大丈夫です。
スピーディーにタイピングするとゴンゴン鳴りやすいので、勢いよくタイピングするのには向いていないと思います。
キーボードドッグの方が安定感があります。
両キーボード共通の感想
キー配列のバランスはよい感じ、エンターキーが大きめなのも使いやすいです。
どちらのキーボードでも、[Fn]+[F9]キーで、タッチパッドを無効にできるので便利です。
パームレスト(キーボード入力するときに手をのせるところ)に手をのせると、こんな感じです。
わたしは、少し手が大きめなのですが、パームレストは十分な広さがあります。
フルサイズキーボードとサイズを比較
フルサイズのキーボードと比較してみました。
矢印キーは小さいですが、それ以外はバランスのよいキーの大きさだと思います。
タッチパッド
使い心地はとくに問題ないですが、クリックのカチカチ音が少し大きいです。
薄型・軽量キーボードのメリットが小さい
両方のキーボードをチェックして、薄型・軽量キーボードにはメリットが小さいと感じました。
-
■薄型・軽量キーボードのメリットが少ないと感じた理由
- キーボードドックと比べてタイピングの安定感が劣る
- インターフェイスがない
- キーボードドックと重さの差がそれほどない(差は約51g)
上にも書いた通りキーボードドックの方が、タイピングの安定感があります。
また、両キーボードの重さの差は「約51g」で、51gというと小さい乳酸菌飲料1本分以下の重さです。
これくらいの重さの差だったら、持ち運びのしやすさに大差はありません。
だったら、安定感があってインターフェイスが豊富な「キーボードドック」を常時使えばいいと感じます。
というわけで、薄型・軽量キーボードの方はメリットが小さいと思いました。
購入するなら「キーボードドック」と「薄型・軽量キーボード」の両方が付属する『インターフェイス重視モデル』がオススメです。
▶キーボードを取り外してタブレットとしても使える
「dynabook DZ83シリーズ」は、キーボードを取り外してタブレットとしても使うことができます。
という方によさそうです。
誰かに画面を見せつつ使ったり、アクティブ静電ペンで絵を描いたり、修正指示入れの作業などをするのに便利です。
タブレットにスタンドが付いているので、自立させておくこともできます。
自立させておけば、タブレットを手で持っている必要がないのでラクです。
ゴロンと横になって動画を見るのにも便利です。
無線キーボードと組み合わせて使うのもアリ
タブレット+無線キーボードの組み合わせで、「家やオフィスでは、使いやすいキーボードを使う」という使い方もできます。
▶アクティブ静電ペンでイラストも描ける
dynabook DZ83は、アクティブ静電ペンに対応しているので、ペンでイラストを描いたりもできます。
アクティブ静電ペンも付属します。
ズレも気にならず、グリップも利きやすくて描きやすい!
ペンで描いたときにカーソルのズレなどは気にならず描きやすかったです。
ディスプレイがツルツルしていないのでグリップも効きやすく、ペンをコントロールしやすいです。正直、オススメです。
アクティブ静電ペンは4,096段階の圧力センサーで、強弱もつけやすいです。
▶CPU、SSDの性能チェック
CPUの性能は、まずまず高い
今回のレビュー機のCPUは「インテル Core i7-8550U プロセッサー(1.80-1.99GHz)」です。
パスマークのCPUパフォーマンステストの数値は7361で、まずまず高い性能です。
ビジネス用途などでは、十分な性能です。メモリも16GBですから、サクサク仕事ができるでしょう。
SSDのデータ転送速度は爆速!
DZ83シリーズは、SSDが1TBのモデルのみ高速なPCIe接続のSSDです。今回のレビュー機も1TBのSSDなので、データ転送速度はかなり速いです。
PCIe接続の速度は、一般的な用途に使うには十分すぎるくらい速いさです。
PCIe接続でなくても普通に使っている分には、とくに遅さを感じることはあまりないと思います。
SSD情報
サムスン製のSSDでした。
※同じ型番のノートパソコンでも、上記とは異なるメーカーのSSDが搭載されている可能性もあります。
専用グラフィックスは搭載していないので、動画編集などには向かない
CPUも高性能ですし、SSDも早いのですが、NVIDIA GeForceなどの専用グラフィックスは搭載していません。
そのため、動画編集や3Dゲームができないわけではありませんが、それらの用途にはあまり向いていません。
▶スピーカー
広がりがあり、ライブ音源など気持ちよく聴ける
「dynabook DZ83シリーズ」のスピーカーは、タブレット部分の側面に搭載されています。
サウンドに広がりがあるので、ライブ音源など気持ちよく聴けました。
低音はニガテな感じで、音抜けはもう少し欲しいところです。
音源によっては「いかにもノートパソコンのスピーカーっぽい」と感じることもありましたが、トータルとしてはまずまず良いスピーカーだと思います。
▶液晶ディスプレイ
ノングレアなので目に優しく感じる。視野角は必要十分
ノングレア(非光沢)液晶なので、グレア液晶と比べると目にやさしいです。
光の映り込みがしづらいので、作業しやすいですよ。
▲横から角度をつけて見たところ
▲上から角度をつけて見たところ
視野角はめちゃくちゃ広い感じではないですが、必要十分といったところです。
▶サイズ、重さ
A4サイズよりも少しだけ大きい程度のサイズ
A4用紙とのサイズ比較です。
A4サイズよりも少しだけ大きい程度。ビジネスバッグでも持ち運びしやすいサイズです。
重さの実測
キーボードドック接続時 | 約 1,198グラム |
---|---|
薄型・軽量キーボード接続時 | 約 1,147グラム |
タブレットのみ | 約 775グラム |
ACアダプター+電源ケーブル | 約 240グラム |
バッテリー駆動時間が最大 約10時間と割と長めなので、ちょっとした用事であれば、ACアダプターは持ち運ばないでも大丈夫そうです。
お急ぎ30分チャージなので30分で約4時間のバッテリー駆動ができます。
▶静音性のチェック
普段はほぼ無音。負荷がかかるとモーター音のようなものが小さく聞こえるときも
CPU負荷がかかったときに、どれくらいうるさくなるのか試してみました。
それほど負荷がかかっていない状態では、ほぼ無音でした。
しばらく大きな負荷をかけたところ、「ブー」とモーター音っぽい音がなり、46db(デシベル)くらいまで音が鳴りました。
■騒音(デシベル数)の目安
かなりうるさい | 70db | 騒々しい事務所の中 |
---|---|---|
うるさい | 60db | 走行中の自動車内、普通の会話 |
普通 | 50db | 静かな事務所 |
静か | 40db | 閑静な住宅街、図書館 |
とても静か | 30db | 深夜の郊外 |
ほとんど聞こえない | 20db | 雪のふる音 |
※表はあくまで目安です。
普段は静かですし、46db程度なら周囲の音にかき消されやすい音量なので、よほど静かな場所で使うとかでなければ、騒音面はあまり心配しなくても大丈夫そうです。
▶外観
マグネシウム合金ボディでメタリックなルックス
「dynabook DZ83シリーズ」のボディカラーは「オニキスブルー」の1色のみです。
ボディには、軽くて頑丈なマグネシウム合金が使われています。
「メタリックな深いネイビー」という感じの色で、いい色です。
極小のラメのようなものがキラキラしていて、質感を高めています。
液晶を開けるところまで開いてみました。これくらいまで開きます。
パームレストはサラサラしています。
タブレット本体前面には、約200万画素のWEBカメラを搭載。
ディスプレイ裏側にも、約500万画素のカメラを搭載しているので、簡単な写真撮影もできます。
左右側面とインターフェイス
※キーボードドック接続時
■左側面
■タブレット
- スピーカー
- 音量ボタン
- 電源スイッチ
■キーボードドック
- セキュリティロック・スロット
- セキュリティロック・スイッチ
- RGBコネクタ
- HDMI出力端子
■右側面
■タブレット
- マイク入力/ヘッドホン出力端子
- USB Type-C コネクタ(電源コネクタ)
- スピーカー
■キーボードドック
- USB3.0コネクタ✕2
- LANコネクタ
- 電源コネクタ
バッテリーへの充電は、USB Type-C コネクタか電源コネクタにつないでおこないます。USB Type-Cに接続して使う電源ケーブルが付属します。
キーボードドック接続時は、タブレット側でもキーボードドック側でも、どちらからでも充電可能です。
▶「dynabook DZ83シリーズ」の実機レビューまとめ
「dynabook DZ83シリーズ」のレビューのまとめです。
気になったところは、キーボード接続時は、ディスプレイ側をスタンドで立たせないといけないので、少しわずらわしいことです。
あと、薄型・軽量キーボードのメリットが小さいのも気になりました。
ただ、キーボードを取り外してタブレットにできて、ペンでイラストを描きやすいのは、かなりグッドです。
自宅などで使うときは、タブレット状態にして自分の好きなキーボードを接続して使ってもいいので、その点も個人的には評価が高いです。