Surface Book 3の実機レビュー!性能高くペンも描きやすいクリエイター向けSurface!
「マイクロソフト Surface Book 3」の実機レビューです。
「13.5インチモデル」と「15インチモデル」の両モデルを交えてレビューをお届けします。
最初に、レビューしてわかった「おすすめポイント・特徴」と「注意点など」をあげていきます。
ここだけご覧いただくだけでも、ポイントや注意点をチェックしていただけますよ。
- 複数のモードで使える
- キーボードを取り外してタブレットとしても使える
- アクティブペンに対応!図やイラストを描ける
- NVIDIA GeForce搭載モデルもあり
- 13.5型と15型の2モデルあり
■おすすめポイント・特徴
- キーボードを取り外した場合、NVIDIA GeForceの恩恵は受けられない
- Surfaceペンは別売り
- グレア(光沢)液晶なので、好みが分かれる
■注意点など
▲NVIDIA GeForceは、キーボード部に搭載(NVIDIA GeForce搭載モデルの場合)。
▲グレア(光沢)液晶なので鮮やかですが、写り込みはしやすいです
- メーカーページの写真は英語キーボードですが、出荷製品は日本語キーボードのモデルです。
- Office Home and Business 2019付き
■その他、ひとこと
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■13.5インチモデルのスペック
OS | Windows 10 Home |
---|---|
ディスプレイ | 13.5型 タッチ対応、PixelSenseディスプレイ(解像度3000×2000)、縦横比3:2 |
CPU | インテル Core i5 1035G7 / i7-1065G7 |
メモリ | 8GB / 16GB / 32GB |
ストレージ | 256GB / 512GB / 1TB |
グラフィックス | Core i5モデル:インテル Iris Plus Core i7モデル:NVIDIA GeForce GTX 1650 Max-Q Design(4GB) |
サイズ | 約312×232×15(最薄部)-23(最厚部)mm ※Core i5モデルは、最薄部13mm |
重量 | 約1,534~1,642g |
その他 | Office Home and Business 2019付き |
※2020年8月6日時点のスペックです。今後変更になる可能性があります。
■15インチモデルのスペック
OS | Windows 10 Home |
---|---|
ディスプレイ | 15型 タッチ対応、PixelSenseディスプレイ(解像度3240×2160)、縦横比3:2 |
CPU | インテル Core i7-1065G7 |
メモリ | 16GB / 32GB |
ストレージ | 256GB / 512GB / 1TB |
グラフィックス | NVIDIA GeForce GTX 1660 Max-Q Design(6GB) |
サイズ | 約343×251×15(最薄部)-23(最厚部)mm |
重量 | 約1,905g |
その他 | Office Home and Business 2019付き |
※2020年8月6日時点のスペックです。今後変更になる可能性があります。
■今回のレビュー機のスペック
- 13.5インチモデル「Core i7 -1065G7、メモリ16GB、256GB SSD、GeForce GTX 1650 Max-Q Design」
- 15インチモデル「Core i7 -1065G7、メモリ32GB、512GB SSD、GeForce GTX 1660 Max-Q Design」
なお、レビュー機は、13.5インチモデルが私の購入品。15インチモデルは、日本マイクロソフトより、商品を貸し出していただき、本レビューを執筆しています。
目次
―― 使いやすさのチェック ――
▶「マイクロソフト Surface Book 3」の4つのモード
「マイクロソフト Surface Book 3」は、4つのモードに切り替えて使えます。
シーンに合わせて使うと、より便利にSurface Book 3を使えます。
スタンダードなノートパソコンとして
Surface Book 3は、キーボードの取り外しが可能ではありますが、ヒンジ部がしっかりしており、ノートパソコン形態でも安定感があります。
画面が見える側に折りたたんでタブレット風に
画面が見える側に折りたたんで使うこともできます。
前モデルではスタジオモードと呼ばれていました。
このモードにするには、一度ディスプレイを取り外し、横に180度回転させてキーボードへ取り付けする必要があります。
Surfaceペンで絵を描いたりするのに便利なモードです。
ディスプレイを前面に
ディスプレイが手前にくるようにすることもできます。
2in1ノートだと、スタンドモードと呼ばれたりするモードです(前モデルSurface Book 2では、ビューモードと呼ばれていました)。
Surfaceペンを使うときに、ディスプレイにゆるく角度をつけるのにも、このモードが重宝します。
キーボードを外してタブレットとして
キーボード部分は取り外しが可能なので、タブレットとしても使えます。
なお、タブレット側にはUSB端子がないので、タブレットのみではUSBは使えません。
また、NVIDIA GeForce搭載モデルについては、キーボード側にNVIDIA GeForceが内蔵されているので、タブレットのみだとNVIDIA GeForceの恩恵は受けられません。
ちなみに、キーボードはBluetooth接続ではないので、取り外すとキーボードでの操作はできなくなります。
タブレットとキーボードのドッキングは、磁石で誘導されるので、スムーズにドッキングしやすく設計されています。
▶Surfaceペンでイラストも描ける
Surface Book 3は、Surfaceペンに対応しているので、ペンでイラストを描いたりもできます。
※Surfaceペンは別売りです。
▲Surfaceペン
ペンの精度も高く、ズレも気にならず、グリップもほどよく利いて描きやすいです。
CLIP STUDIO PAINTでの描き心地チェック
CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)での描き心地をチェックしてみました。
ズレも気にならず描きやすかったです。
画面はツルツルしているのですが、ペンのグリップはわりと利きやすいです。
4096段階の筆圧検知のペンなので、描いた強さで「強弱」も付けられます。
ツール類のウィンドウがある分、描ける範囲が狭くなりますから、なるべく広々とイラストを描きたい場合は、15インチモデルを選ぶといいかもしれません。
とは言っても、13.5インチモデルでも、ディスプレイサイズはまずまずの広さはあると感じました。
▶キーボード
上の画像は13.5インチモデルですが、15インチモデルも、キーボード周りのスペースが広いだけで、キーボード自体は同じです。
ストローク幅(キーが沈み込む距離)は、深くはないですが、浅くもなく、ノートパソコンとしてはまずまずあります。
「BackSpaceキー」と「矢印キーの上下」が小さいのは残念ですが、それ以外はおおむねバランスよいキー配列になっていると思います。
右上(Delキーの左側)に取り外しボタンがありますが、長押ししなければ反応しないので、ミスタイプで押してしまっても、とくに問題はありません。
▼キートップ(キーの表面)はゆるやかな球面になっていて、タイピングしやすくなっています。
▲キートップに光をあてて凹みのラインを出したところ
デスクトップPC用キーボードと比べると、若干コンパクトかな?程度。
▲デスクトップPC用キーボードと比較したところ
▼パームレストは十分な広さ。
キーボードバックライトを搭載
キーボードのバックライトは、F1キーでオン・オフができます。明るさは3段階で調整可能。
タッチパッド
タッチパッドを押したときのカチカチ音は、やや大きめです。
▶スピーカー
ディスプレイの左右にスピーカーが搭載されています。
このサイズのスピーカーなので、低音に迫力はありません。
しかし、高音の抜けはよく、左右にスピーカーがついているので音の広がりも感じられ、バランスのよい音でした。
キーボード部分にはスピーカーは付いていないので、タブレットのみでも同じサウンドが楽しめます。
▶ディスプレイ
タッチ対応ディスプレイです。
アスペクト比(縦横比)が3:2なので、一般的な16:9のディスプレイと比べると縦幅の比率が少し大きいです。
それゆえ、一般的なディスプレイのノートパソコンと比べると、より縦に広くディスプレイを使えます※。
※ディスプレイの横幅が同程度の場合
角度をつけても若干暗くなる程度で、白飛びして見えづらくなったりはしませんでした。
高品質な液晶を搭載しているのがうかがえます。
なお、ディスプレイのリフレッシュレートは60Hzです。
色域
■カバー率
sRGB | 94% |
---|---|
Adobe RGB | 72% |
※あくまで当方で測定した数値ですので、環境や測定機器によって違いが生じる可能性はあります。
なかなかの広さの色域をカバーしています。
グレア(光沢)液晶なので写り込みはしやすい
マイクロソフト Surface Book 3のディスプレイは、鮮やかで綺麗ではありますが、グレア(光沢)液晶なので写り込みしやすいです。
WordやExcelなど背景が白いアプリケーションを使うときは、あまり気にならないと思いますが、
背景がダークカラーのアプリケーションを使うときは、写り込みが気になることもあるかもしれません。
▶バッテリー駆動時間
「バッテリー側」と「キーボード側」それぞれにバッテリーが搭載されているようです。
以下ではキーボード接続時のバッテリー駆動時間をのせています。
■13.5インチモデル
メーカー公表値 | 最大15.5時間 |
---|---|
ネット閲覧とテキスト打ちに使用 (負荷:軽) |
9時間29分 |
PCMark 8 WORK (負荷:中) |
6時間47分 ※バッテリー残量が20%を切るまでの時間 |
30分で充電できたバッテリー量 | 約24% |
■15インチモデル
メーカー公表値 | 最大17.5時間 |
---|---|
ネット閲覧とテキスト打ちに使用 (負荷:軽) |
7時間9分 |
PCMark 8 WORK (負荷:中) |
6時間20分 ※バッテリー残量が20%を切るまでの時間 |
30分で充電できたバッテリー量 | 約27% |
※いずれもディスプレイの明るさ:80%で測定しています。ディスプレイをもっと暗くすれば、バッテリー駆動時間は伸びます。
▶静音性
負荷がかかったときに、どれくらいうるさくなるのか試してみました。
使用時の耳の位置などを考慮し、ヒンジ部より高さ30cm×奥行き30cmの距離から測定。
■13.5インチモデル
アイドル時 | ほぼ無音 ※耳を近づけても動作音がほぼ聞こえない |
---|---|
ベンチマークテスト時 | 最大44db前後 |
■15インチモデル
アイドル時 | ほぼ無音 ※耳を近づけても動作音がほぼ聞こえない |
---|---|
ベンチマークテスト時 | 最大47db前後 |
アイドル時はほぼ無音です。
図書館など静かな場所で大きなファン音がなった場合、多少気になるかもしれませんが、
大きな負荷がかかる作業をしていなければ、ファン音が気になるケースはあまりないと思われます。
■騒音(デシベル数)の目安
かなりうるさい | 70db | 騒々しい事務所の中 |
---|---|---|
うるさい | 60db | 走行中の自動車内、普通の会話 |
普通 | 50db | 静かな事務所 |
静か | 40db | 閑静な住宅街、図書館 |
とても静か | 30db | 深夜の郊外 |
ほとんど聞こえない | 20db | 雪のふる音 |
※表はあくまで目安です。
▶サイズ
▲13.5インチ(左)と15インチ(右)
▲13.5インチモデルとA4用紙とのサイズ比較
▲15インチモデルとA4用紙とのサイズ比較
A4サイズ | 297×210mm |
---|---|
13.5インチモデル | 約312 × 232mm(× 厚さ15(最薄部)-23mm(最厚部)) |
15インチモデル | 約343 × 251mm(× 厚さ15(最薄部)-23mm(最厚部)) |
13.5インチモデルの幅×奥行きは、A4サイズより少し大きいですが、標準的な大きさのビジネスバッグにも入りました。
▲13.5インチモデルをビジネスバッグに入れたところ
▲13.5インチモデルを持ったところ
▼一方、15インチモデルは、標準的な大きさのビジネスバッグにギリギリ入るくらいで、余裕がありません。
▲15インチモデルをビジネスバッグに入れたところ
▶重さの実測
13.5インチモデル
本体+キーボード | 約1640g |
---|---|
本体(キーボードなし) | 約714g |
ACアダプター+電源ケーブル | 約390g |
13.5型のノートパソコンとしては、軽量ではないです。
15インチモデル
本体+キーボード | 約1909g |
---|---|
本体(キーボードなし) | 約817g |
ACアダプター+電源ケーブル | 約464g |
▶インターフェイスなど
■右側面
① 3.5mmヘッドホンジャック
② USB 3.1 Gen 2 Type-C (USB Power Delivery対応)
③ Surface Connect ポート
■左側面
① USB 3.1 Gen 2
② USB 3.1 Gen 2
③ フルサイズSDXCカードリーダー
■上側面
① 音量ボタン
② 電源ボタン
インターフェイスは多くはないです。
ちなみに、USB Type-C端子に外付けモニターを接続して、デュアルディスプレイにできました。
モバイルバッテリーからの充電
13.5インチモデルと15インチモデル、いずれもUSB Type-C端子からSurface Book 3側へ充電できました。
※ちなみに、今回は45W出力のモバイルバッテリーから充電しましたが、どのくらいの出力のモバイルバッテリーから充電できるのかは未確認です。
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―― 処理性能のチェック ――
▶CPU性能
今回のレビュー機のCPUは「インテル Core i7-1065G7 プロセッサー(1.3-1.5GHz)」です。
ちなみに、13.5インチモデルには、Core i5-1035G7搭載モデルもあります。
15インチモデルは、すべてCore i7-1065G7搭載です。
CPUMark
PassMarkでの同CPUの平均値9002※よりも高い数値なので、CPUのパフォーマンスはしっかり出ています。
※2020年6月25日現在の平均値
CINEBENCH R20
マルチコア | 1607 |
---|---|
シングルコア | 464 |
ビジネス用途はもちろん、クリエイティブな用途にも使えるCPU性能です。
▶SSDのデータ転送速度
PCIe3.0×4のSSDとしては、もう少しスピードが出てもいい気がしますが、
それでもノートパソコン全体で考えるとデータ転送速度自体は高速です。
SSD情報
東芝メモリ製のSSDでした。
※同じ型番のノートパソコンでも、上記とは異なるメーカーのSSDが搭載されている可能性もあります。
▶グラフィックス性能
■レビュー機のグラフィックス
13.5インチモデル | GeForce GTX 1650 Max-Q Design |
---|---|
15インチモデル | GeForce GTX 1660 Max-Q Design |
※13.5インチモデルは、他にインテル Iris Plus グラフィックスのモデルもあります。
動画エンコード時間の比較
■5分の4K動画をフルHDに書き出す時間
13.5インチモデル | 9分56秒 |
---|---|
15インチモデル | 8分26秒 |
動画変換ソフト「HandBrake」を使用。
3DMarkのスコア
■13.5インチモデル
Fire Strike | 6889 |
---|---|
Time Spy | 3117 |
■15インチモデル
Fire Strike | 11225 |
---|---|
Time Spy | 5002 |
ドラゴンクエストX ベンチマーク
■13.5インチモデル
標準品質(1920×1080) | 8984 とても快適 |
---|---|
最高品質(1920×1080) | 8912 とても快適 |
■15インチモデル
標準品質(1920×1080) | 9050 とても快適 |
---|---|
最高品質(1920×1080) | 9010 とても快適 |
FF14 漆黒のヴィランズ ベンチマーク
■13.5インチモデル
標準品質(1920×1080、ノートPC) | 11542 非常に快適 |
---|---|
高品質(1920×1080、ノートPC) | 10345 非常に快適 |
■15インチモデル
標準品質(1920×1080、ノートPC) | 12862 非常に快適 |
---|---|
高品質(1920×1080、ノートPC) | 11392 非常に快適 |
FF15
■13.5インチモデル
標準品質(1920×1080) | 4426 普通 |
---|---|
高品質(1920×1080) | 3247 普通 |
■15インチモデル
標準品質(1920×1080) | 6952 快適 |
---|---|
高品質(1920×1080) | 5286 やや快適 |
やはりGeForce GTX 1660 Max-Q Design搭載の15インチモデルの方が良好な結果です。
どちらも、FF15など重い部類の3Dゲームでなければ、多くの3Dゲームを遊べるグラフィックス性能がありそうです。
ただし、ディスプレイのリフレッシュレートは60Hzなので、フレームレートを気にされるゲーマーの方には向きません。
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―― 外観・その他のチェック ――
▶外観
マイクロソフト「Surface Book 3」のボディカラーは「プラチナ」の1色のみです
ボディには、マグネシウム合金が使われており、チープな感じはまったくありません。
ムダを排除したような洗練されたデザインです。
天板には、クロームメッキ加工されたロゴがキラリと光ります。
本体底面もシンプルに仕上げられており、排気口が見当たりません。
ちなみに、排気口はディスプレイ部の側面や、キーボード面に目立たないように配置されています。
▼ディスプレイを開けるところまで開いてみました。これくらいまで開きます。
▼5.0メガピクセルのWebカメラ(1080p HDビデオ対応)を搭載。Windows Hello(顔認証機能)対応です。
▼アウトカメラ(8.0メガピクセル、1080p HDビデオ対応)も搭載。
▶付属品など
付属品一式です。
- ACアダプター
- 電源ケーブル
- 保証書
- Office Home & Business 2019プロダクトキー
- マニュアル
などが付属。
▶マイクロソフト「Surface Book 3」のレビューまとめ
「マイクロソフト Surface Book 3」のレビューのまとめです。
タブレットとしても、高性能ノートとしても使えるSurfaceです。
Surfaceペンでの描き心地もいいですし、ペンで描きやすい形態にもできます。
価格は安くないですが、グラフィックス性能も高く、ペンも使いやすいので、クリエイターの方にとくにオススメのSurfaceです。
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